2030年のタイムカプセル

つまらない大人にはなりたくない。

小説創庫 女目線で選んだ『世界悪女大全』

 『世界悪女大全』には実に69名の“悪女”が登場する。本書は全14章で構成され、次のような悪女の分類がなされている。

1章 悪女が「性」に狂うとき
2章 果てしなく「残虐」な悪女たち
3章 「金」が悪女を狂わせる
4章 悪女が「権力」を欲しがるとき
5章 悪女が「歴史を動かす」とき
6章 「不倫騒動」の悪女たち
7章 悪女が「復讐」を決意したとき
8章 悪女が「嫉妬」に狂うとき
9章 権力者が愛した「魔性」の悪女
10章 「高級娼婦」の悪女たち
11章 「スキャンダル」にまみれた悪女たち
12章 「男で身を滅ぼした」悪女たち
13章 「犯罪」に生きた悪女たち
14章 「現代」の悪女たち


 著者の桐生操氏は、世間で言われる「悪女」は男目線で築き上げられた都合のいい悪女が多いと論じている。たとえば「神秘的で謎を秘めた女」「気まぐれでつかみどころがない女」「童女みたいに天真爛漫な女」など、男の女に対する願望からつくられた女性像に過ぎないという。
 一方で、女性の方も男の気を惹くために、コケットリーの一部としてそうしたイメージを故意に身にまとう=悪女の演出=ケースが少なくないという。

「本当の悪女というのはそんな生易しいものではない。相手の男性はおろか周囲の人びとまでを自分の野心や欲望の犠牲にして滅ぼしてしまう、いとも恐ろしい存在なのです」(本書まえがきより)

 著者も述べているように、現実にいる女性には「悪女」と「聖女」の両方が混沌と混じり合っている存在ではないかと思う。女目線で選び出された「悪女」たちのエッセンスを自分のキャラクターにも注入したいと願っている。

 ここに描かれた女性の中でおつきあいしたいと思うタイプは、残念ながら皆無だった(苦笑)。でも、惹かれてしまうだろうなと思った「悪女」は次の面々。


キスマーク陽気な貴婦人革命の中心人物 エカテリーナ女帝
キスマーク無欲な寵姫 ルイーズ・ド・ラ・ヴァリエール
キスマーク海賊船に襲われハーレムに送られて エーメ・デュプック
キスマーク二十歳年下の国王の寵愛を二十年間受けた ディアヌ・ド・ポワチエ
キスマーク最下級の娼婦が磨かれて マリ・デュプレシ(『椿姫』のモデル)
キスマーク肉体を売ることに何のためらいもなし エヴァ・ペロン(エビータ)


 いずれにせよ、女性の業を深く描くような小説は僕には描けそうもない。ストーリーテリングに磨きをかける方に専心した方がよさそうだ。


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  1. 2007/10/08(月) 15:53:56|
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